信用保証協会は中小企業などに対する金融円滑化を目的に設立した信用保証協会法に基づく公的機関です。事業者が金融機関に資金融資を申込みする場合、公的保証人となる信用保証協会が債務保証を行います。この結果、資金調達が円滑となり、信保付融資の場合は一般の直接融資より低利の利率が適用されます。事情により返済が困難となった場合、保証協会が代位弁済し、債権が保証協会へ移転されます。その後は求償権に基づき事業者と話合いで借入残金を返済します。
責任共有制度
信用保証協会の保証付融資は事業者の借入金額に対して信用保証協会が原則的に100%の保証をしていましたが、平成19年10月1日から「責任共有制度」が導入され、保証付融資は一部の保証を除き80%を保証し、残り20%分は金融機関が責任を共有します。
この制度は部分保証方式と負担方式とがあり、多くの金融機関は負担方式を採用しています。負担方式は代位弁済率など過去の利用実績に基づき、一定の負担金を金融機関が納付します。申込み手続きや融資後の返済などは、従来の保証付融資と変更はありませんが、金融機関の貸し手責任が求められ、独自審査がより慎重になることから、今後は金融機関との関係強化が益々重視されることになります。
また、保証承諾全体の40%前後を占める広島県や市町村の制度融資の申込は保証協会直接でなく、通常は実際の貸付窓口となる県保証協会の取扱金融機関を経由しますが、取引実績のない場合は書類のある商工会議所や商工会を経由の窓口とすることもできます。
保証の対象者
地方公共団体及び金融機関の出捐により設立された
広島県信用保証協会は県内に住所又は主たる事務所若しくは
事業所がある中小企業者などであって、農業・林業・漁業・狩猟業・水産養殖業・金融業・保険業・遊興娯楽業などを除く
大部分の業種が利用できます。
一般保証
| 保証限度額 |
保証期間 |
保証料率 |
保証人 |
担保 |
| 2億8,000万円以内 |
運転7年以内
設備10年以内 |
年0.5%〜2.2%
割引適用あり |
法人代表者以外の人は不要 |
必要な場合徴収される |
【事例】責任共有外保証料率1%の100万円
| 保証期間 |
1年12回 |
2年24回 |
3年36回 |
5年60回 |
7年84回 |
10年120回 |
| 保証料目安 |
6,500円 |
12,000円 |
16,500円 |
27,500円 |
38,500円 |
55,000円 |
保証料は融資実行時に融資額から一括控除されますが、この場合の保証料は一括して経費にできます。中途完済は日割り計算後の戻し保証料が1,001円以上の場合に返金され、収益の雑収入に計上します。一般保証及び特別保証の一部に保証料の割引適用があります。過去の返済実績が順調な事業者は適用料率が0.05%引き下げられます。特に財務内容に優れ、リスクの少ない事業者は更に0.05%の適用料率(合計0.1%)引き下げがあります。
リスク判定は信用リスク計測の内部格付モデルである経営自己診断システムのCRDスコアを利用し、財務要因の評価だけでなく、一定の定性要因も加味して料率が決定されます。この定性要因は基本的に各協会が独自設定しますが、中小企業の会計に関する指針に準拠した財務諸表を作成する場合は0.1%の割引を実施し、適正な財務諸表を作成する中小企業者を支援します。なお、保証料を確認して保証申込みをしたい場合や金融機関が中小企業者に保証付き融資を紹介する際、事前に保証料も説明したい旨の要望がある場合、信用保証協会は該当する保証料率の区分などや料率の目安を開示しています。
小口零細企業保証
| 保証対象者 |
県内で同一事業を1年以上継続する従業員数20人以下の小規模事業者 |
| 保証総額 |
1,250万円以内 |
| 保証期間 |
10年以内(据置期間6ヶ月以内) |
| 保証料率 |
年0.50%〜2.2%(中小企業会計割引0.1%、有担保割引0.1%の適用あり) |
| 保証人 |
個人の場合は本人、法人の場合は代表者1名 |
リーグ保証
| 保証対象者 |
県内で同一事業を1年以上継続し、県内の商工会議所又は商工会の会員歴又は経営指導実績が6ヶ月以上あり、商工会議所会頭又は商工会長の推薦が受けられる次の用件に該当する中小企業者。
1.金融機関からの融資について延滞など事故のあるものの債務者及び関係人でないこと。
2.高利借入(消費者金融など)の利用が無いこと。
3.税金、社会保険料などの延滞が無いこと。
4.その他、信用保証協会と信頼関係を著しく損なう事由が無いこと。
5.保証審査について、別に定める一定条件を満たしていること。 |
| 保証総額 |
500万円以内(運転資金は直近決算の平均月商3ヶ月分以内) |
| 保証期間 |
7年以内(据置期間6ヶ月以内を含む) |
| 保証料率 |
年0.45%〜1.9%(中小企業会計割引0.1%、有担保割引0.1%の適用あり) |
| 保証人 |
個人の場合は本人、法人の場合は代表者1名 |
| 申込窓口 |
適用要件を定めた覚書締結の金融機関 |
わかば保証
| 保証対象者 |
県内で同一事業を1年以上継続し、決算書を提出できる中小企業者 |
| 保証総額 |
500万円以内
ただし、保証後の総保証債務残高は3,000万円以内 |
| 保証期間 |
5年以内(据置期間6ヶ月以内を含む) |
| 保証料率 |
年0.45%〜1.9%(中小企業会計割引0.1%、有担保割引0.1%の適用あり) |
| 保証人 |
個人の場合は本人、法人の場合は代表者1名 |
| 申込窓口 |
適用要件を定めた覚書締結の金融機関 |
第三者保証人不要制度
一般事業者の連帯保証人は次のような特別な事情がある場合を除き、
法人代表者以外の連帯保証人は不要です。
- 実質的な経営権者、営業許可名義人又は申込人と当該事業の従事配偶者が連帯保証人になる場合
- 本人又は代表者が健康上の理由により、事業承継予定者が連帯保証人になる場合
- 財務内容その他の経営状況を総合的に判断し、通常考えられる保証のリスク許容額を超える保証依頼がある場合であって、当該事業の協力者や支援者から積極的に連帯保証の申し出がある場合
申込み時及び新規申込み・変更時に必要な書類
| 提出書類 |
申込人 |
備考 |
| 個人 |
会社 |
信用保証委託申込書
同依頼書 |
● |
● |
依頼書は追認保証の場合省略可 |
| 信用保証委託契約書 |
● |
● |
連帯保証人の自署押印も必要 |
| 印鑑証明書 |
▲ |
▲ |
連帯保証人についても必要 |
| 商業登記簿謄本 |
- |
▲ |
連帯保証人についても必要 |
| 住民票 |
▲ |
- |
|
| 外国人登録済証明書・旅券など |
▲ |
▲ |
連帯保証人についても必要 |
| 許認可証(写) |
▲ |
▲ |
有効期限内のもの |
決算書(2期分)
確定申告書(2期分) |
▲ |
▲ |
税務署の受付印のあるもの、直近分は科目明細も添付する |
| 定款 |
- |
▲ |
|
| 役員名簿・議事録 |
- |
● |
議事録は最高借入限度額と今回の借入申込が決議されたもの |
●は申込の都度必要です。
▲は新規申込及び変更時に必要です。
担保を提供する場合の提出書類
| 提出書類 |
備考 |
不動産登記簿謄本
共担目録
接面道路謄本 |
最新のもので金融機関担保を保証条件とする場合、現地調査報告書などを含む物件明細書を添付すること |
| 公図、所在地図、建物図 |
- |
| 代位権特約に関する念書 |
金融機関担保を保証条件とする場合で、担保提供者が信用保証委託契約書の保証人とならない場合 |
| 議事録 |
担保提供者が申込人以外の法人の場合 |
設備資金の場合の提出書類
| 提出書類 |
備考 |
| ※設備計画書 |
設備の概要、資金調達、償還計画などを記載したもの |
| 見積書など |
日付、有効期限、名宛、支払の方法などを確認できるもの |
| 建築確認書 |
建物建築資金の場合 |
| 家主の承諾書 |
賃借物件の改装の場合 |
| 設備資金の領収書など |
後日設備の完了を確認するため必要 |
その他提出書類
| 提出書類 |
備考 |
| 試算表 |
概ね6ヶ月以内のもの |
| ※受注工事明細表 |
建設業の場合(3ヶ月以内のもの) |
※商業手形明細表及び
商手支払人の信用調べ |
商業手形割引、商業手形担保の場合 |
| 納税証明書又は領収書 |
特別小口保証及び預託制度などで必要とされる場合 |
| ※誓約書 |
酒類を提供する飲食店の場合は風俗営業の許可を受けていない旨、深夜営業届出の有無、営業時間の確認のため必要 |
| 宣誓書(土地売買業) |
投機目的の土地売買資金でないことの確認のため必要 |
| 従業員数確認書類 |
資本金の額又は出資の総額が中小企業者の範囲を超える企業は従業員数が所定数内であることを確認するため、従業員数が一定数を超える場合に必要です。従業員数の確認書類は「労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書」や「賃金台帳」、「公的機関に提出する書類」などがあります。 |
この他、必要に応じて※収支計画書、※資金繰表などの提出を求められますが、※印の書類はダウンロードした様式を利用します。