ロングテール効果
マーケティングの分野では、上位2割の商品が全売上の8割を占めるなどで有名な2:8の経験則が一般に知られています。しかし、例えば販売品目が一千万点に及ぶAmazon.co.jpのような巨大ネットショップの場合、若干しか売れない商品だけの売上合計は予想した以上の売上割合になることがあります。逆に売上上位の商品を合計しても大きな割合にならないことがあります。

この現象を縦軸に販売数量、横軸に販売数量の多い商品順に並べたパレートグラフを作成した場合、量的に売れない商品の縦軸部分が横に長く伸びていることがわかると思います。この状態を恐竜の尻尾に見立ててロングテールと呼ばれ、販売面のみならず、検索サイトのキーワード表示などでも見られる現象とされています。

これは、提唱者Chris Andersonが最初に示したAmazonが売上の57%を上位10万点以下の商品で占めているという衝撃的な報告によるものです。しかし、彼自身がその後のブログで、この数値を36%へと下方修正し、数字的に大きな違いがあることがわかりました。また、彼はオンラインショップでは、どんなに多くの在庫を抱えていても、全体の98%の商品は最低月に一度のペースで売れて行く「98%ルール」という表現を使っています。

かって、1年に一個売れるかどうかの商品や流行に左右されない品揃えが特徴の万屋(よろずや)と呼ばれた業態が存在していました。品揃えの入れ替わりが激しい売れ筋商品中心のコンビニ店と対極です。従来は利益を稼ぐ「売るための商品」と比較購買や品揃え感を充実させる「魅せるための商品」が区分され、非効率さを容認していたのです。

基本的に受注販売であるネットショップは商品の仕入資金や在庫管理コストが少なくなるため、膨大な商品数を容易に取扱えるようになりました。そのため、最大利益の確保を売上上位グループの商品に依存することなく、チリを効率的に収集する工夫が重要な課題になります。